"見える化"とは

ビジネスを"見える化"すること

最近では、ビジネス(業務)の"見える化"が大流行のようですが、そもそも"見える化"とはなんでしょうか? 何が見えると"見える化"できたのでしょうか?今回はこの事を考えてみましょう。

 

モデル(モデリング)

ビジネスやソフトウェアシステムを"見える化"するためのフォーマルな方法として、モデリングがあります。モデリングとは、モデルを書くことです。モデルは形式的な図や表のことであり、次のような効果があります。

「複雑な構造を持つ問題領域を、何らかの視点で、本質的な部分にフォーカスを充てて抽象化したものを図として表し、それ以外の余計な情報を排除することで、理解しやすくすること。」

つまりは、複雑な問題を理解したり、理解させたりするために、人のビジュアルな認知能力を有効に使うのがモデルなのです。

図1 モデルは、人のビジュアルな認知能力を最大限に活かす
図1 モデルは、人のビジュアルな認知能力を最大限に活かす

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様々なモデル

モデルには、業務の流れを示す業務フローや、業務の要求を示すビジネスユースケース、そしてソフトウェアの構造を表すクラス図、状態図など様々なものがあります。

図2 様々なモデル
図2 様々なモデル

さて、みなさんの周りにモデルと思えるものがありますか?そうですねえ。プラモデルなんかもモデルの一種ですね。
たとえば車のプラモデルは、対象(実物の車)を立体的に模写することで、観賞用として楽しむことが目的であり、実際に人が乗るとか、運転できるということを目的にしたものではありません。

もっと身近なもので言うと、避難誘導図とか緊急時の連絡先などもそうですね。
図3を見てください。"見える化"されているものとそうでないものを比較しています。左が"見える化"されていないもの、右が"見える化"されているもの。どちらが分かりやすいですか?

簡単な図にしているだけですが、右側の方が分かりやすいですよね。これが人のビジュアルな認知能力ということです。

図3 人のビジュアルな認知能力
図3 人のビジュアルな認知能力

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モデルの視点(ビュー)

先ほど「複雑な構造を持つ問題領域を、何らかの視点で・・・」と書きましたが、どのような視点があるのか、ここで例を示しましょう。

たとえば、図3では、避難する際の逃げ方(処理)を視点として説明されている図と、連絡先の関係を示した図となります。このように何らかの視点で捉え抽象化するのがモデルの特徴なのです。図4は、問題領域をモデルとして表す際の視点(ビュー)について説明しています。

図4 問題領域をモデリングする
図4 問題領域をモデリングする

この図は、たとえばビジネスの問題領域を、処理の流れに着目した視点で「業務フロー」、ビジネス概念の関係構造という視点で「概念モデル(クラス図)」、ビジネスの状態という視点で「状態図」を書いているものです。

それぞれの視点で描いた図に、その他の視点はあっさりと省かれているのです。そうすることで、複数の視点を持つことなく、人に解りやすく説明できるようになります。関心のある視点の図を読むことで、問題領域の全体像を理解できるというわけです。

さて、"見える化"の基本的な説明はこれで終わりです。次は要求開発における"見える化"についてお話ししましょう


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